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未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜 未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜

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地域の未来と自分の未来を重ねあわせて

自分自身の将来を考えるようになり、自分の将来のベクトルは、生まれ育った地元「寒川」、「小山」に向いているのだと気づきました。大学生になり、市が企画する行事や関連する事柄に多く参加するようになりました。その中でも自分の心に残った行事について書こうと思います。

まず、1つ目が大学1年生の時に参加させていただいた「コウノトリ未来国際会議in豊岡」です。

私は小学5・6年生の時、マガンの越冬地として有名な宮城県大崎市、トキで有名な新潟県佐渡市、コウノトリで有名な兵庫県豊岡市、そして小山市の小中学生の代表が集まって、主に自然共生について考えるという「世界一田めになる学校」という企画で、2014年に東京大学で発表をしました。
(http://5actions.jp/show/tameninarupj/

このご縁もあって参加させていただいたのですが、とても印象に残っていることがあります。それは、「コウノトリの事業で小山は東日本の雄」だと言われたことです。10年前に発表した時、小山市はコウノトリが飛来することすら稀でした。「他の市には、代名詞となるような鳥がいるのに、なぜ小山には無いのか?なぜ小山は参加しているのか?」と思ったことを覚えています。

それから時が経ち、小山市は3年連続でコウノトリの野外繁殖に成功しました。そしてこの会議でコウノトリ本家の豊岡市から「お墨付き」をもらったのです。今後、もっともっと繁殖してほしいし、その環境づくりがされていってほしいと思います。

2つ目が、今年度通年で参加させていただいた「小山市民フォーラム」です。

回によって様々な方法、年齢層で開催されていて、毎回とても興味深い話やアイディアを耳にすることができました。高校生主体だった時には、とてもフレッシュな意見(ちょっと大人になって忘れていた)、色んな年代層、立場の人が集まっている時には、それぞれの立場から見た小山市像を知ることができました。その中でどの回にも共通して出たものが「半分田舎 半分都会」という小山市の長所を端的に表したキーワードでした。

「都市と農村をどのように繋ぐか?」

この課題は20年後、30年後を見据えた時にとても重要な課題だと考えます。都会には生活に必要不可欠なものが揃っているから、動機がなくても自然と人が集まります。しかし、農村部はそうはいきません。「動機」がなければ人は来ないし、少子高齢化は深刻です。農地も管理する人がいなければ「荒地」「放棄地」になるのです。「農村部」を守ることが20年後、30年後、小山の長所を守ることにつながると考えます。

3回のコラムの投稿ありがとうございました。とても貴重な経験をさせていただきました。地元について、小山について深く考えるきっかけになりました。


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