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未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜 未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜

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穂積地区−取材後記「集いの場から生まれる新たなつながり」

小山市内全11地区の「2054年の未来像」を架空記事で描き終え、今回で最終回となる『20代のレポート|未来発!おやまノート』。数々の先輩達が培ってきたこの連載のラストを任された私たちは、今までにないほどの重圧を抱えていました。 そんな穂積地区での取材は、本編では書ききれないほど多くの情報をいただき、中には私たちと一緒になって穂積地区の未来像を考えてくださった方も! 後記では、そんな穂積地区の魅力溢れるエピソードをご紹介します!

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農業体験で広がる“地域の輪” 


地元の子供達に『食育』の機会を与えている『田んぼの学校・おー米(マイ)スクール』。地元農業委員の野原重雄さんと、『田んぼの学校』の用地提供者(高橋芳雄さん)の息子さんで小山市役所にお勤めの信雄さんに伺ったお話を、さらにいくつかご紹介します。

児童が描いた絵がデザインされた『田んぼの学校』の看板

---今から18年前の平成19年、当時の校長先生の並々ならぬ努力で始まったという『田んぼの学校』。高橋さん曰く、当時の小山市長と同級生だったその校長先生は、穂積小に着任されてまもなく、市長から直々に『田んぼの学校』の提案を受けたとのこと。

その後、校長先生は『田んぼの学校』を始めるべく小学校周辺の田んぼ所有者を調べ、協力してくださる方がいないか全軒回ったものの、大きな田んぼをこのプロジェクトのために区切ったりするのは大変で、依頼を受けてくださる方が誰も現れず…。やっと最終的に、学校農園として40年以上前から穂積小に畑を貸していて、米農家でもあった高橋さんの父・芳雄さんが、引き受けてくださったそうです。

世代を超えて、地元の方も多く参加する『田んぼの学校』(写真提供:穂積小学校)

そんな苦労から始まった『田んぼの学校』も、今では多くの方々に支えられ、子供たちに農業体験価値を提供しています。
田植えに参加した大人の中には、膝くらいまで土が浸かってしまう1年生を見て心配になる方もいる一方で、「上級生が下級生に上手に教えてくれるため、大人が心配する以上に楽しくやっている」と野原さんと高橋さんは嬉しそうに語っていました。
頑張る子供たちの中には田植えの際に尻もちをつき、服を汚して帰る子もいるそうですが、その服を見た親御さんからは「微笑ましく感じる」という声もあるとか。
こういったエピソードも、『田んぼの学校』ならではの体験価値ですね。

全学年が1つのグループになって、さぁ田植えの始まり!(写真提供:穂積小学校)

少子化の影響で今後どうなっていくか分からないという『田んぼの学校・おー米(マイ)スクール』ですが、「30年後の未来においても、今と変わらず賑わっていてほしい」。そんな願いを込めて、本編の未来像を描きました。

思川の堤防で発見!未来に残るもう一つの『間中の桜並木』


今回、『間中の桜並木』について前・間中自治会長(令和7年3月2日、任期満了により退任)の福田稔さんへ取材をする前、私たち学生記者は桜並木の現物を観に行きました。

Google mapを頼りに目的地に到着すると、そこには22本の桜の木となにやら白いプレートが…。よく見てみると、「里親」の名前とともに「結婚記念」や「世界平和」などのタイトルらしきものが書かれているではありませんか。これを見た私たちは、「桜に里親がいるの面白いねぇ〜」と興味津々!しかし、後で福田さんにお聞きしたところ、その桜並木は『間中の桜並木』とはまた別モノであることが判明。個人が桜の木を1本3万円で購入し、メッセージを書いて残しているそうです。こちらの桜並木にはそれぞれに里親がいるため、伐採はしないとのことでした。

福田さんの“里子”の桜も発見!

その後、「間中の桜並木の伐採後に代わる何かを」ということで、虹色に花を配置する”花ロード”の構想を語ってくださった福田さん。そのお話から、本編の『間中の虹ロード』の未来像を描くことができました。この他にも、医療機関や道の駅の充実など、次々に30年後のアイディアを考えてくださいました。

今も現役で営業の仕事をされている福田さんは、「(仕事やプライベートで)市内を巡回していると、道の駅思川は少し物足りなく感じる」と本音を漏らし、「小山ブランドのような物をやった方がいい!」、「スターバックスのような(若者が好きそうな)店を作った方がいい」などアイディア続出で、私たち学生記者は圧倒されて「おぉ~!」「凄い!」と言葉に出てしまうほどでした。

福田さんへの取材後、今度こそ本物の『間中の桜並木』へ!

---地元の子供達を地域全体で育てる『田んぼの学校』。その田んぼを目指し、海を渡ってやってくる『シギ』『チドリ』。100年以上も住民の心に花を咲かせた『間中の桜並木』…。穂積地区は、「未来発!おやまノート」のフィナーレを、豊かに飾ってくれました。   【完】

白鴎大学地域メディア実践ゼミ(塚田歩夢、森愛果、栗島伶児、清水隆壱)

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