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2024/09/28開催「私たちはローカルで幸せを見つける〜地域との関わりとウェルビーイング」学び合うセミナー第5回レポートソトコト 編集長の指出一正さんを講師に迎え、田園環境都市おやまビジョンの最上位目標におく「全ての市民のウェルビーイングの実現」を大きなテーマとして、学び合うセミナー第5回(セミナーとしては最終回)を開催しました。指出さんは長年、ウェルビーイングに通じる地域各地の取組みを取材されたり、また、アドバイザーとしてウェルビーイングな地域づくりに多く関わっていらっしゃいます。市民の方々、そして職員と、みな、期待度を高めながら会場に集まりました。このレポートでは、⒈当日のプログラム ⒉講演と会場参加者とのやりとりの記録 ⒊参加者の感想・・・をお届けします。

1|プログラムと講師紹介
⒈ 挨拶:小山市長 浅野 正富
⒉ 挨拶:おやま市民ビジョン会議 座長 阿久津 治
⒊ 今日のセミナーについて:風景社
⒋ 講演:ソトコト編集長 指出 一正 氏
⒌ 参加者の方と指出さんによる
「明るいウェルビーイングお悩み相談」コーナー
⒍ ふりかえりのコメント:小山市長 浅野 正富
指出 一正(さしで・かずまさ)さんのご紹介
『ソトコト』編集長。1969年群馬県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。雑誌『Outdoor』編集部、『Rod and Reel』編集長を経て、現職。島根県「しまコトアカデミー」メイン講師、山形県金山町「カネヤマノジカンデザインスクール」メイン講師、和歌山県田辺市「たなコトアカデミー」メイン講師、福島相双復興推進機構「ふくしま未来創造アカデミー」メイン講師、秋田県鹿角市「かづコトアカデミー」メイン講師、群馬県庁31階「ソーシャルマルシェ&キッチン『GINGHAM(ギンガム)』」プロデューサーをはじめ、地域のプロジェクトに多く携わる。栃木県においては、宇都宮市釜川周辺エリアの官民連携プラットフォーム「カマクリ協議会」(2021年設立)委員を務めている。内閣官房、総務省、国土交通省、農林水産省、環境省などの国の委員も務める。経済産業省「2025年大阪・関西万博日本館」クリエイター。上智大学「オールソフィアンズフェスティバル2024」実行委員長。著書に『ぼくらは地方で幸せを見つける』(ポプラ新書)。
2|講演と会場参加者とのやりとりの記録
指出さんが公園の中でか紹介してくださった国内外の事例は、どれも示唆に富むものが多く、また、実際に現地にいかれて当事者の方達に取材したり、共に語り合ったり、プロジェクトで協働されたりしている事ばかりですので、とても臨場感があるお話となり、会場の皆さんも熱心に聞き入っていました。
●「ご機嫌な状態」と「リジェネラティブ」
「ウェルビーイングとは何か」という問いに対して、厚生労働省などの定義から「心の幸福、身体の幸福、社会的な幸福」という3つの幸福で考えるのが一般的になっていますが、指出さんは、それはつまり、個人も地域も「ご機嫌な状態」であるとお話しされており、この表現には、多くの方がふに落ちた表情をされていたのが印象的でした。
また、アメリカ取材の事例などを通してサスティナブルという概念から深めて、現状からより良い方向に「再生させていく働き」に重きをおく「リジェネラティブ」の概念もわかりやすくお話しいただきました。
当日の様子を写真で少し紹介します。



講演の後半では、ウェルビーイングに関する明るいお悩み相談室と題して、会場参加の皆さまから指出さんに聞いてみたいこと、相談したいことを語っていただき、コメントをいただく時間も設けました。発言された方からの明るいお悩み相談は、①多様な市民の巻き込み方は? ②学生さんたちが来てくれるような場の作り方で大切なことは? ③ウェルビーイングと「あいさつを交わす」ことの関係はあるのかな?(登下校の子どもたちの挨拶)・・・でした。そのコーナーでのやりとりも含めて、当日のアーカイブ映像を、小山市公式YouTubeチャンネルでご覧いただけます。
お時間あるます時に、ぜひ、ご覧になってください。ラジオとして聞くのも楽しい内容です。
2|参加者の感想
当日は44名の方が参加され、約半数の方がアンケートに答えていただけました。感想(印象に残ったこと、新しい学びや気づき、今後のまちづくりで大切だと考えたこと)の一部を抜粋して紹介します。
●「トーキョーコーヒー」の大人が遊ぶ姿を見せることが大切ということが印象的だった ●「7つのインフラ」は非常に共感でき、言葉で整理されたことでより深く入ってきた ●リジェネラティブ、勉強になりました ●多くの地域で関わりを持つ活動を知ることができました。遊びののりを経済活動につないでいる事例はおもしろいと感じました ●関係案内人/関係案内所 ・人と人をつなぐ、つむぐ ・大人が楽しむ ・やわらかいインフラ7つ 特に上記に共感しました ●たくさん新しい言葉が学べて楽しかった! ●関係案内所の考え方は面白いです。小山にもつくれたら良いですね ●子どもにもっと遊ぶ姿をみせなきゃな~と思いました ●「不登校」などネガティブなワードが、様々な取り組みによって、ポジティブなことに変化していく、その過程が「楽しい」「楽しむ」ということを大事にしていて、まさにウェルビーイングだと思いました ●やわらかいインフラは小山に全部あると思いました。おやまも悪くないなと思い直しました ●中長期的な幸せ ・ウェルビーイング 家族といる幸せ まちづくりとは家族の幸せにつながる ●ざらっとした関わり代づくり、維持していきたいと思います ●参考になる事例ばかりでした。お話を聞きながら、小山市ではどうマッチングできるかな?事例を参考に小山市ならどうすればいいのかな?自分が欲しい居場所とは何かな?など、考えていましたが、はっきりとした答えは見つかりませんでした。小山市には、・市民の声を聞こうとしている首長がいる。課題解決に向けて活動している個人・団体の市民がたくさんいる。のに、それぞれバラバラ感を感じます。お互いを認め合い、お互いの得意とするところを活かし、協力し合ってまちづくりをすることにより、よりよいことができると思います。初期からの課題だと感じています。