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都内や横浜での日々を経てUターン。立堀綾子さんを紹介します
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市民コラム「おやまの小さな自慢ダイアリー」、1期目に寄稿をお願いした書き手の方々、4人目の立堀(たてぼり)綾子さんを紹介します。
立堀さんは、小山駅西の祇園城通りで「iipan」という屋号で、国産の小麦と天然酵母を用いたパンと焼き菓子のお店を営んでいます。夫の裕保(ひろやす)さんのご実家である畳店(立堀タタミ内装・明治39年創業)の建替えの際にiipanの店舗スペースもつくり、ここで開店して10年になります。店内では、パンと焼き菓子だけでなく、立堀夫妻がセレクトした書籍や雑誌、それに、い草でつくられた籠などの雑貨も販売されています。さほど大きなスペースというわけではありませんが、これまでに、立堀さんがファンだという作家でありミュージシャンでありアーティストでもある坂口恭平さんのライブを開いたり、金継ぎ作家としても活躍する漫画家の堀道広さんに窓ガラスにイラストを描いてもらう(写真)など、暮らしと生業の中での立堀さんの価値観がぎゅっと詰まった場づくりをされています。
立堀さん自身も子どもの頃から絵を描くことが好きで、高校は美術デザイン科がある宇都宮の高校に通い、進学したのは東京の御茶ノ水にある美術系の専門学校とのこと。専門学校には小山駅から電車で通っていたそうですが、同級生の反応が「ああ、栃木ね・・」と、なんとなく冷ややかに感じて、ずっと「ダサい栃木が恥ずかしい」と思っていたそうです。卒業後、都内に残るのか栃木に帰るのか、何をするのか、なかなか方向性も決められず、コンビニでバイトをしたりしながら日々を過ごし、縁があって有楽町にある広告代理店の事務職についた立堀さん。休憩時間にインターネットでいろんな情報を眺めていて、栃木のとあるお店の求人広告を目にします。益子町のスターネットというカフェギャラリーが、「パンと焼き菓子を作れる人」を募集していたのです。立堀さん、27歳のことでした。
そうして始まった益子町や横浜市での修行の日々。振り返ると「サスティナブルという考え方の基本が、そこにあった」と立堀さんは言います。コラムは、そんなお話から始めていただけそうです。楽しみにお待ちください。
(おやまアサッテ広場 編集部)
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「おやまの小さな自慢ダイアリー」について
小山市内で暮らす方や、仕事や活動で小山市に通っていらっしゃる市民の方々に、コラムを寄稿していただくコーナーです。私たちのまちの小さな自慢や、未来につなぎたい有形無形の大切なこと、持続可能なまちづくりの手がかりなど、日々の暮らしや活動の中で気づく、見つける、感じる、考えること・・・を綴っていただきます。
4ヶ月のサイクルで4名ずつ書き手の方にご登場いただく予定ですが、1期目の夏から秋(8月から11月)にかけては、編集部から4名の方にお願いをしています。冬から初春(12月から3月)にかけて、寄稿していただく方にも編集部からお声をかけたいと思いますが、もちろん「やってみたい!」という方のご連絡も大歓迎です。まずは、お問い合わせフォームからご連絡ください。