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未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜 未来につなぎたい大切なものは? 〜それぞれの視点で持ち寄る広場〜

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小山に残ることを決めた、春。

前回のコラム(>こちらのページ)で、こんな紹介をしました。
>「2年間で2万人」
>全米で一番住みたい街と言われるポートランドの2030ビジョンの策定に関わった市民の数です。

このことは、ポートランドのまちづくりで著名な山崎満広さんが教えてくれたもので、山崎さんは、アドバイザーとして「小山駅周辺地区まちづくりプラン」のビジョンづくりに関わってくれていました。

小山でもできるだけ街の人の声を多く集めよう、ということで、
アンケートやワークショップの実施や、気軽にコメント書き込みやイイネを押せるデジタルプラットフォームを立ち上げたり、みなさんとの接点を作ろうと工夫を重ねたりしました。

その結果、人口17万人のまちで
・アンケート 1800人
・ワークショップ 90人
・ピクニックマルシェでの投票(いいね!数)215人 
・デジタルプラットフォーム(decidem的な)反応550人 閲覧2000人超
合わせると、人口の2%ちょっとです。

ポートランドの3%には届かなかったけど、頑張って声を集めていったんじゃないかなと思います。(ほんとはもっといきたかったけど・・・!)

そして何よりの成果は、10代から80代まで幅広い年代の声が集まったことだと思います。
ワークショップでは、ボランティアのおばあさまたちが託児所をやってくれて、子育て中のママたちも、まちづくりをどうしたいか、多くの意見を出してくれていました。

(まちづくり推進課 提供)

そんなわたしたちの声をまとめあげた、小山のまちづくりビジョン「PLAN OYAMA」がこの5月に策定されました。

城山公園が超かっこいいおしゃれスペースになっていたり、
西口の駅を降りたら、もうそこは芝生広場!子どもが楽しそうに遊んでいます。
東口の汽車ポッポ公園にはツリーハウスがあるし、そこに歩いて向かう道も、いまよりも木陰が多く、散歩したくなる道になっています。

私個人の思い入れで言うと、小山のまちなかで一番好きな場所は思川です。
思川の景色を存分に活かした、城山公園や河川敷、こんな場所になったら、東京の友達を遊びに呼んじゃいますよね。

小山のまちづくりビジョン「PLAN OYAMA」は、上の写真のような32ページの冊子が、PDFで閲覧できます。> PLAN OYAMA vision to 2054


そしてなにより、この冊子の冒頭の「MESSAGE」からもう感激です。みなさんもぜひ読んでみてください。こんな文章を書いてくれる人が小山にいるなんて…

若い世代がメインで作ったものなので、賛否両論あるでしょうが、こうやって、まちづくり進めていくんだな、と都市行政分野にいる人間として非常に勉強になりました。
市民参画という観点でいうと、小山は日本の中でも最先端の取り組みをしているんですね。

私もアドバイザーとして、嶋田洋平さん山崎満広さんとともに、このビジョン策定に関わらせてもらっていましたが、ちょうど1年経ったあたりで、検討会メンバーが「市役所やアドバイザー頼りではなく、自分達でもっと考えたいし動きたい」と自分達で動き出していたがとても印象的でした。

西口のお店では、面白いイベントが頻繁に開催されるようになりました。
新しいお店も増えてきています。
目に見えて、ちょっとずつまちが変わってきている、その様子を渦の近くで感じていて、「もっと小山に関わりたい!」と思って小山に残ることを決めたのでした。

一度は落ち込んだまちなかが再度盛り上がっていく過程、今の日本ではなかなか触れられません。
関わっていたからこそ感じられたワクワク感ですが、このワクワク感をもっと多くの人と共有したい。そんな想いでいっぱいです。

最近では、PLANOYAMAについて語り合うイベント?をやったりもしました。

七夕の夜7時7分に水辺で乾杯しよう!という各地で同時に開催されるイベントを、小山でも企画。思川の観晃橋の麓に集まり、乾杯のあとは、PLAN OYAMA のことを語り合いました。

今年こそは余裕を作って、小山で私も何か仕掛けたいです!
イベントも企画していこうと思うので、読んでくれた皆さんと直接会って会話できることを楽しみにしています!

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編集部から今さんの紹介>こちら
前編「なぜまちづくりにビジョンが要るの?」>こちら